メディア

オルタナティブ投資は引き続き増加 - ウイリス・タワーズワトソンの調査より

~ グローバルに運用されているオルタナティブ資産の総額は、6.5兆ドル近くまで拡大 ~

2017年7月31日
| 日本

【プレスリリース / 東京】2017年7月31日(月) -- -- ウイリス・タワーズワトソンが行った2017年度の『グローバル・オルタナティブ・サーベイ』によると、2016年のオルタナティブ資産マネジャー上位100社の運用資産額は、10%上昇して4兆ドルに達しました。この調査は、10のオルタナティブ資産クラスと主要7グループの投資家別に、長期的な機関投資家の投資動向を調査したものです。オルタナティブ投資マネジャー上位100社の運用資産額の内訳は、不動産のマネジャーが最大(35%、1.4兆ドル超)で、以下、プライベート・エクイティ・ファンド(17%、6,950億ドル)、ヘッジファンド(17%、6,750億ドル)、プライベート・エクイティ・ファンド・オブ・ファンズ(12%、4,920億ドル)、低流動性クレジット(9%、3,600億ドル)、ファンド・オブ・ヘッジファンズ(FoHF)(6%、2,280億ドル)、インフラストラクチャー(4%、1,610億ドル)、コモディティ(1%)が続いています。

オルタナティブ投資マネジャー上位100社の資産クラス別の運用資産額の伸びに関しては、過去12ヵ月間の伸び率が最大となったのは低流動性クレジットで、運用資産額は1,780億ドルから3,600億ドルに増加しました。一方、同じ期間の上位100社の運用資産額のうち、ヘッジファンド戦略への直接投資は、7,550億ドルから6,750億ドルへと減少しました。

ウイリス・タワーズワトソン、プライベートマーケット(アジア)のヘッドであるリチャード・タンは、「ダイレクト・レンディング等の低流動性クレジットの一部では、資金流入と競争が拡大したため、利回りは必ずしも低い流動性とリスクに十分に見合うものとなっていません。同時に、高い手数料、利害の不一致、パフォーマンスの悪化等に直面して、ヘッジファンドから資金を引き揚げる事例もいくつか見られました。これらの問題により生じたネガティブな心理がうねりとなって高まり、資産配分の決定に影響が表れているようです。トレンド転換が現れるまでには思ったよりも時間がかかりましたが、この動きは、ヘッジファンド業界には変化が必要で、より透明性が高く、コストに見合った付加価値を提供するヘッジファンドがこの先成長するという当社の長年の見解と一致しています。」と述べています。

オルタナティブ投資ユニバース全体のデータを見ると、調査対象の562社合計で、現在のオルタナティブ資産の運用資産額は6.5兆ドル弱に達しています。北米(54%)が引き続きオルタナティブ資産マネジャーの最大投資先となっています。また、オルタナティブ資産の33%が欧州に、8%がアジア太平洋地域に、6%がその他の地域に投資されています。

この調査はまた、オルタナティブ資産マネジャー上位100社の投資家タイプ別の運用資産額の内訳では、年金基金の資産が3分の1(33%)を占めることをと明らかにしています。以下、ウェルス・マネジャー(15%)、ソブリン・ウェルス・ファンド(5%)、寄付基金および財団(2%)、銀行(2%)、ファンズ・オブ・ファンズ(2%)の順に続いています。とりわけ、オルタナティブ資産マネジャー上位100社のうち、保険会社が運用資産総額に占める割合は、10%から12%に増加しました。

「オルタナティブ資産マネジャーのユニバースでは、引き続き年金基金の資産が最大なっています。しかし、投資家ニーズへの整合性を高め、低コストに取り組むように進化するにつれ、ボラティリティの継続により生じたアルファの機会を獲得しようとする保険会社など、その他の投資家グループからの関心の高まりが見られています。」(リチャード・タン)

オルタナティブ資産マネジャー上位100社が運用する年金基金の資産は、昨年の調査と比較して9%増の1.6兆ドルに達しています。このグループの中では低流動性クレジットへの配分がここ12ヵ月間で倍増して8%となったものの、不動産のマネジャーが引き続き年金基金の資産内で最大の割合を占めており、41%となっています。以下、プライベート・エクイティ・ファンド・オブ・ファンズ(18%)、ヘッジファンド(12%)、インフラストラクチャー(8%)、低流動性クレジット(8%)、プライベート・エクイティ(7%)、ファンド・オブ・ヘッジファンズ(5%)の順となっています。

「マクロ経済と政治のリスクに対するの懸念の高まりにもかかわらず、欧州の長期リース不動産戦略は債券とのリターン格差やインフレ上昇が見込まれるため、ディ・リスキング(リスクの削減)を行っている年金基金の関心を集めています。当社としては、債券利回りが引き続き低い状況が続く限り、こうした需要は持続する可能性が高いと見ており、この分野で魅力的な投資対象を発掘する能力がさらに重要になると考えています。プライベート・エクイティも関心を集めていますが、資金流入が多く、ディールの供給は限られていることから、取引価格が高くなっており、アルファの獲得は以前よりも難しくなっています。投資家は、優れた成果の実現するには、それほど割高でないか逆張りと考えられる投資対象を見つける必要があります。」(リチャード・タン)

本調査の最新データによると、ヘッジファンド(直接投資)のブリッジウォーター・アソシエイツが運用資産額で最大のマネジャーであり、1,160億ドルを超える資産を運用しています。THリアルエステートは、TIAAの資産運用子会社ヌビーンの関連会社で、世界最大の不動産マネジャーとして1,050億ドルを超える資産を運用しています。ブラックストーンは引き続き、プライベート・エクイティとファンド・オブ・ヘッジファンズでそれぞれ1,000億ドル超と710億ドル超という最大の資産を運用しています。また、プルデンシャル・プライベート・プレイスメント・インベスターズは、810億ドル近い資産を運用し、低流動性クレジットで最大のマネジャーとなっています。

オルタナティブ資産マネジャー上位25社ランキング:
順位 母体組織名 主要拠点 運用資産額
(百万米ドル)
資産クラス
1 Bridgewater Associates 米国 116,764.20 ヘッジファンド(直接投資)
2 TH Real Estate (1) 米国 105,488.98 不動産戦略
3 Blackstone 米国 101,963.00 不動産戦略
4 Blackstone 米国 100,192.00 プライベート・エクイティ・ファンド(直接投資)
5 Macquarie Group オーストラリア 96,161.72 インフラファンド(直接投資)
6 PGIM (2) 米国 94,583.99 不動産戦略
7 Prudential Private Placement Investors 米国 80,860.40 低流動性クレジット
8 CBRE Global Investors 米国 78,200.00 不動産戦略
9 UBS Asset Management スイス 78,031.00 不動産戦略
10 TPG Capital** 米国 72,000.00 プライベート・エクイティ・ファンド
(直接投資)
11 Blackstone 米国 71,119.70 ファンド・オブ・ヘッジファンズ
12 AQR Capital Management 米国 69,175.00 ヘッジファンド(直接投資)
13 J.P. Morgan Asset Management 米国 61,346.40 不動産戦略
14 Principal Global Investors 米国 60,640.00 不動産戦略
15 Kohlberg Kravis Roberts & Co. 米国 58,398.80 プライベート・エクイティ・ファンド
(直接投資)
16 AXA Investment Managers フランス 56,506.60 不動産戦略
17 Man Group 英国 54,668.00 ヘッジファンド(直接投資)
18 Brookfield Asset Management カナダ 54,642.00 不動産戦略
19 Hines 米国 54,004.00 不動産戦略
20 LaSalle Investment Management 米国 53,160.00 不動産戦略
21 Goldman Sachs Asset Management 米国 52,183.34 プライベート・エクイティ・ファンド・オブ・ファンズ
22 AEW (3) 米国 50,996.00 不動産戦略
23 The Carlyle Group** 米国 50,864.00 プライベート・エクイティ・ファンド
(直接投資)
24 Providence Equity Partners** 米国 50,000.00 プライベート・エクイティ・ファンド
(直接投資)
25 Advent International 英国 48,932.00 プライベート・エクイティ・ファンド
(直接投資)

* ヘッジファンドインテリジェンス社の「Global Billion Dollar Club」のデータおよび公開情報に基づく数値
** 公開情報に基づき入手された総資産額
(1) THリアルエステートは、ヌビーン(TIAAの資産運用子会社)の関連会社
(2) 本表に記載の資産は、PGIMリアルエステートとPGIMリアルエステート・ファイナンス部門の金額
(3) AEWキャピタルマネジメントは、ナティクシス・グローバル・アセットマネジメントの関連会社

調査の概要:
Towers Watson Media 

補  足:
ウイリス・タワーズワトソンは、2016年12月までの1年間の調査により、オルタナティブ投資マネジャーを運用資産額でランキングしました。調査対象は、オルタナティブ投資マネジャーの562社(ヘッジファンド121社、不動産102社、プライベート・エクイティ75社、低流動性クレジット60社、インフラストラクチャー58社、プライベート・エクイティ・ファンド・オブ・ファンズ46社、ファンド・オブ・ヘッジファンズ39社、コモディティ23社、天然資源22社、保険リンク投資16社)です。データの大部分はマネジャーから直接入手し、それ以外のデータは公開情報を利用しています。なお、一部のヘッジファンドの情報は、ヘッドファンドインテリジェンス社が公表している 『Global Billion Dollar Club』 を参照しました。数値はすべて米ドル建てです。


ウイリス・タワーズワトソン インベストメント部門について:
ウイリス・タワーズワトソンのインベストメント部門は、リスク評価、政策アセットミックス、フィデューシャリー・マネジメント、運用会社・商品の評価・選定等の専門知識を駆使し、機関投資家の皆様の資産運用のサポートをしています。 インベストメント部門は世界各国に総勢900名以上の従業員を擁し、2.3兆米ドルを超える資産に対しアドバイスを提供しており、運用資産額はおよそ870億米ドルに達しています。タワーズワトソン・インベストメント・サービス株式会社はウイリス・タワーズワトソングループの一員です。

ウイリス・タワーズワトソンについて:
ウイリス・タワーズワトソン(NASDAQ:WLTW)は、企業に対するコンサルティング業務、保険のブローカー業務、各種ソリューションを提供する業務における、世界有数のグローバルカンパニーです。企業の持つリスクを成長の糧へと転じさせるべく、各国で支援を行っています。その歴史は1828年にまで遡り、現在は世界140以上の国と地域に40,000人の社員を擁しています。 私達はリスク管理、福利厚生、人材育成などの様々な分野で、企業の課題に必要な解決策を考案・提供し、企業の資本効率の改善や、組織と人材の一層の強化を図ります。また『人材』『資産』『事業構想』の密接な関係性を理解し、企業を業績向上へと導きます。 ウイリス・タワーズワトソンは、お客様と共に企業の可能性を追求して参ります。詳細は弊社ホームページをご覧ください。

お問い合わせ:
ウイリス・タワーズワトソン
タワーズワトソン・インベストメント・サービス株式会社
TEL: 03-3581-5937
E-mail: 
TW.INV.TOKYO.CONTACTS@willistowerswatson.com



関連リンク :

Global Alternatives Survey 2017