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Retirement
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執筆者 岡田 恵子 | 2020年1月15日

新年を迎え、心よりお慶びを申し上げます。 旧年中は私共の業務、ならびに本ニュースレターにおきまして、ひとかたならぬご高配を賜りましたことに、この場をお借りして心より御礼を申し上げます。 2020年が皆様と皆様の組織にとって、新たな挑戦と成長の喜びに満ちた健やかな一年となりますことを祈念致します。

2020年。 何年後かに来る近未来として語られてきた2020年が、今、現実のものとなりました。 オリンピックイヤーの今年、人、働き方、そして事業成長の舵をどう切るのかに加え、否応なくその先を考えることが、もはや展望ではなく次の一手に迫ってきていることを感じます。

同時に、2019年を振り返りますと、例えば、香港の政変、中国と米国の貿易摩擦など、政治、経済をめぐる動きについては、人知を超えた予測できない変化に翻弄されるという事実に気づかされます。 そうした中で、私たち人間、組織における人材は、一夜にして変わることもなければ、変わることもできない存在です。 変化する社会や地球環境、事業環境の中で、個々の自律した人材が、活き活きと仕事に邁進でき、それが事業、組織、個人の成長につながっていく、という循環をどのくらい作りだすことができるのか、エンゲージメントの重要性は不変です。

昨年末、とても魅力的な企業の活動に出会うことができました。 人事部とは別にEmployee Experience を名称に持つ部門を立ち上げ、その企業が持つ創業からのDNAと、事業の多様化、グローバル化に対応するために外部から採用している専門性の高い人材が起こす化学変化をプラスなものに変換し、圧倒的な当事者意識を持つ社員が組織とビジネスを動かす、という風土を創り続けようと取り組んでおられるのです。 Employee Experience - 従業員がその企業、その組織にいるからこそ得られる経験。 これは、将来の業績成長や生産性の向上に強い関係性を持つ従業員エンゲージメント(Employee Engagement)がアウトカムであるとすると、その結果を生み出すためのインプットと位置づけられ、従業員の持続的なエンゲージメントを維持・向上する、という普遍的なテーマへのアプローチとして、ここ1-2年、注目されているテーマです。

高業績企業とそうでない企業の従業員の意識において、何が大きく異なるのか。 弊社の調査研究において4つの要素が特定されています。 個々人が働く、もっといえば生きていく目的とその企業が世の中に存在する意義、目的をどのように共鳴させあい、強め合えるのか。 企業として組織体として、自らの理念やビジョンをどのように言語化し、言動で示しているのか。一点目は“Purpose”、目的です。 そして2点目は、その組織体において、どのような人に出会い、触発されることができるのか、”People”、人材です。 3点目は、そこにおいて具体的にどのような仕事、業務をすることができ、どのような挑戦や学びが得られるのか、という“Work”、なすべきこと、仕事です。 そして4点目が、そうしたWorkを通じた貢献がどのように評価され、報いられるのか、という”Total Rewards”です。

企業は事業において、徹底的に顧客、お客様の視点で自らの技術やシーズに磨きをかけ、マーケットにその価値を問います。 同様に、その企業や組織体に集うワークフォース、組織の構成員の視点から、今ある人事の仕組みや組織の動き方、風土、人事の動き方を見直し、個々人が、その組織体、その企業“ならでは”と感じられる経験を持つこと、その経験がその企業のPurposeと合致したものであるようにできるのか、に挑戦することが、Employee Experienceへの取り組みであると認識しています。 仮に、人事部門が経営の目的を人材という側面から具現化するために、さまざま仕組みやツール、その運用支援を行う機能であるとするならば、先にあげた、Employee Experienceを名称に掲げる部門を立ち上げた企業は、まさにこのEmployee Experienceを掲げる部門を持つことで、人材という側面から新しいガバナンスの在り方を追求されようとしているように感じます。

このような真摯な取り組みに大いに刺激を受け、私共もまた、従来以上に学び考え続け、挑戦し続ける年にしたいと存じます。 そして、皆様の人材と組織の持続的な成長をご支援し続けるパートナーとなれますよう、尽力する次第です。 2020年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

執筆者プロフィール

岡田 恵子
取締役 シニアディレクター
Talent & Rewards リーダー

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